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狭い敷地でもスムーズに駐車できる外構計画のコツ

2025.03.07

みなさんこんにちは、NIWA colorです。

狭い敷地に住宅を建てる際、「駐車場をどう確保するか?」と悩む方も多いのではないでしょうか。限られたスペースの中で、快適に駐車できる環境を整えるのは簡単ではありません。しかし、工夫次第で使い勝手の良い駐車場を設計することは可能です。本記事では、狭小地で駐車場を作る際のコツを詳しく解説していきます。理想の駐車スペースづくりの参考にしてください!

 

駐車のしやすさを左右する設計ポイント

狭い敷地での駐車場設計では、車の出し入れがスムーズに行えることが重要です。特に初心者の方でも分かりやすいように、以下のポイントを押さえて設計を進めましょう。

道路と駐車場の関係を考える

駐車スペースが狭い場合、道路からの進入角度やスペースの確保がカギになります。駐車場の入り口の幅が狭いと、車を入れるのが難しくなるため、前面道路の広さや交通量を考慮しながら配置を決めましょう。可能であれば、車がスムーズに曲がりやすいように入り口を広めに取ると、より停めやすくなります。

駐車スペースに必要な広さを確保

駐車場は車の大きさに合わせたスペースが必要ですが、それだけではなく、ドアの開閉や荷物の出し入れに必要な余裕も考慮する必要があります。例えば、軽自動車の場合は幅2.0m×長さ3.6m以上、小型車なら幅2.3m×長さ5.0m以上、普通車なら幅2.5m×長さ6.0m以上のスペースが推奨されます。特に子供を乗せたり、買い物袋を運ぶことが多い場合は、できるだけ余裕を持った設計を心がけましょう。

駐車場と玄関の動線を工夫

駐車場と玄関の距離が遠いと、雨の日や荷物が多いときに不便です。狭い敷地でも、可能な限り玄関の近くに駐車スペースを配置し、歩く距離を短くすることを意識しましょう。また、段差が少なくスムーズに移動できる設計にすると、小さな子どもや高齢者がいる家庭でも安心して使えます。

 

縦・横・斜め?駐車スタイルの選び方

駐車スペースの限られた狭小地では、どのような駐車スタイルを選ぶかが重要です。一般的に、直角駐車・縦列駐車・斜め駐車の3種類があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。

直角駐車

直角駐車は、車を前からそのまままっすぐ駐車する方法です。一般的な駐車スタイルで、広い敷地であれば最も使いやすいですが、狭い土地では前面道路の広さによっては車の出し入れが難しくなることもあります。特に、駐車場の奥行きを十分に確保できない場合は、駐車しづらくなる可能性があります。

縦列駐車

縦列駐車は、前後に車を並べる方法です。敷地の横幅が狭い場合に適しており、2台以上の駐車スペースを確保するのに役立ちます。しかし、奥の車を出すときに手前の車を移動しなければならないというデメリットがあります。

斜め駐車

斜め駐車は、車を斜めに停める方法で、狭いスペースでも比較的スムーズに駐車できるのがメリットです。特に前面道路が狭い場合や、駐車場の形状が長方形ではない場合に有効な方法となります。ただし、駐車スペースの設計次第では、複数台停めるのが難しくなることもあるため、慎重に計画しましょう。

駐車方法を決める際は、敷地の形状や車の台数だけでなく、家族のライフスタイルや使いやすさも考慮することが大切です。

 

ビルトインガレージで空間を最大活用

狭い土地で駐車スペースを確保する際、ビルトインガレージを活用することで効率よく空間を使うことができます。ビルトインガレージは、住宅の1階部分を駐車スペースにする設計方法で、敷地を有効に活用できる点が魅力です。

この設計の大きなメリットは、限られた土地の中で住宅部分と駐車場を一体化できる点です。さらに、雨風や紫外線から車を守ることができ、玄関までの動線も短縮されるため、荷物の運び入れや子どもを連れての移動がスムーズになります。また、防犯面でもシャッターや扉を設置することで、車の盗難やいたずらのリスクを減らせます。

しかし、設計時には以下のような点に注意が必要です。

  • 耐震性の確保:建物の1階部分を駐車スペースにするため、しっかりと補強工事を施し、安全性を高める必要があります。
  • 換気設備の工夫:排気ガスがこもらないよう、適切な換気を設置することが重要です。
  • 施工費用の確認:通常の駐車場に比べて施工費用が高くなるため、予算計画を立てることが必要です。

狭い土地でも快適に暮らせる環境を整えるために、ビルトインガレージの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

 

狭くてもおしゃれに!デザインと実用性の両立

狭い駐車スペースでも、工夫次第でおしゃれで使いやすい空間に仕上げることができます。デザイン性と実用性を兼ね備えた駐車場にするためには、細かな部分にこだわることが大切です。

まず、駐車場の印象を大きく左右するのが床材の選び方です。単調なコンクリート仕上げだけでなく、カラーコンクリートやインターロッキングを取り入れることで、よりスタイリッシュな外構になります。目地部分にリュウノヒゲやレンガを使用すると、ナチュラルな雰囲気をプラスすることができます。

また、夜間の安全性や雰囲気を考慮して、間接照明を取り入れるのもおすすめです。駐車スペースにLEDライトを埋め込めば、暗い時間帯でも視認性が向上し、駐車がしやすくなるだけでなく、デザイン性の高い駐車場を演出できます。

実用性の面では、以下のポイントを意識すると使いやすい駐車場になります。

  • 玄関までの動線を短くする:狭い土地では、駐車場と玄関の距離をできるだけ近くすることで、荷物の運び入れや日々の動線が楽になります。
  • 滑りにくい素材を選ぶ:雨の日でも安全に歩けるように、滑りにくい舗装材を採用すると安心です。

狭い敷地でも、デザインと実用性を両立させることで、快適な駐車スペースを実現しましょう。

 

将来も快適に使える駐車場を計画しよう

駐車場は一度作ると簡単に変更できないため、今だけでなく将来を見据えて計画することが重要です。家族のライフスタイルの変化や車の買い替えなどを考慮し、長く快適に使える設計を心掛けましょう。

たとえば、現在は軽自動車を所有していても、将来的にファミリーカーやSUVに買い替える可能性がある場合、十分な広さを確保しておくことが望ましいです。駐車スペースがギリギリだと、後々使いにくくなるリスクがあるため、余裕を持った設計を意識しましょう。

また、家族構成の変化も考慮することが大切です。

  • 子どもが小さいうちはベビーカーの積み下ろしが必要になる
  • 高齢になった際にはバリアフリーの動線が求められる

将来的な使いやすさを見据えて、段差を少なくしたり、ゆとりのある動線を確保したりすることをおすすめします。

さらに、メンテナンスのしやすさも重要なポイントです。

  • 劣化しにくい素材を選ぶ:コンクリートやインターロッキングなど、メンテナンスの手間が少ない素材を選ぶことで、長期間快適に利用できます。
  • 拡張を考慮する:カーポートの増設や駐車場の拡張が必要になった場合を想定し、電源や給排水設備の配置を考慮しておくと後々のリフォームがスムーズになります。

駐車場は日常生活の利便性を左右する重要なスペースです。長く快適に使えるように、未来を見据えた計画を立てることが、後悔しない外構設計の鍵となります。

 

まとめ

狭い敷地でもスムーズに駐車できる外構計画のポイントを紹介しました。駐車のしやすさを左右する設計、適切な駐車スタイルの選択、ビルトインガレージの活用、おしゃれなデザインと実用性の両立、将来を見据えた駐車場の計画など、快適な駐車スペース作りのための工夫が重要です。家族のライフスタイルや車の買い替えを考慮し、長く快適に使える駐車場を設計しましょう。

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