みなさんこんにちは、NIWA colorです。
私たちがおすすめしている「山採り」のシンボルツリー、近年とても人気となっています。
山採りの木とは、山に自生している木を掘り下ろした木のことで、特徴的な樹形がおしゃれです。
今回はおすすめな山採りシンボルツリーをご紹介していきますので、シンボルツリーに迷われている方はぜひ参考にしてみてください。
山採りのシンボルツリーとは
山採りのシンボルツリーとは、山中に自生している木を掘り起こして得られる木のことを指します。
代表的な樹種には、アオダモやアオハダ、ナツハゼなどがあります。
これらの木々は、山の厳しい環境で他の雑木と競り合いながら育っており、そのため下部に枝が少なく、すらっとした樹形が特徴です。
このしなやかな樹形を生かしたお庭が注目を集め、シンボルツリーとしても人気となっています。
しかし、近年では山採りの木々の採取者が減少し、その結果、採取される木の量も減少しています。
その代わりに、山採りの木々に似た樹形を畑で再現する試みが増えていますが、山で育った木々特有の幹に見られる斑紋(はんもん)と呼ばれる白い模様を再現するのは難しいとされています。
山採りの木々は通常、私有地で採取され、採取の際には地権者からの許可が必要です。
シンボルツリーの役割
山採りシンボルツリーの役割を詳しくご紹介します。
・個性を表現する
山採りシンボルツリーは、住まいに溶け込むだけでなく、個性を引き立てる役割も果たします。
そのトレードマークな存在は、建物に独自の特徴を与え、無機質な外観に表情を加えます。
特に、建売住宅などで同様の建物が並ぶ場合には、山採りシンボルツリーを植えることで個性を出すことができます。
・美しい遠景を提供する
山採りシンボルツリーは、遠くから眺めたときの外観を美しく彩ります。
植栽計画では、遠くからの視点や見え方に配慮することが重要です。
遠景を意識した植栽は、美しく映り、住まいの存在感を高めます。
遠くからの眺めを重視する場合、山採りシンボルツリーを建物に近づける必要はなく、むしろ適度な距離を置くことで生活空間に余裕をもたらすことができます。
・プライバシーを確保する
山採りシンボルツリーには、程よい目隠し効果も期待できます。
植栽方法や樹種の選定によって、プライバシーを確保することができます。
また、窓を目隠しすることで、室内外の眺めを良くすることも期待できます。
・庭のない住宅にも自然を取り入れる
近年の住宅事情では、庭がない場合でも玄関先に小さな植栽用スペースが設けられることがあります。
山採りシンボルツリーは、基本的に1本植えるだけで効果的な緑化が可能で、小さなスペースでも有効活用できます。
このような場所に山採りシンボルツリーを植栽することで、玄関先がおしゃれになり、住まい全体の雰囲気を一変させることができます。
ただし、小さな土地への植栽では、根が広がりにくい樹種の選定と風対策が重要です。計画をしっかりと立て、理想的なお庭を作り上げましょう。
おすすめの山採りシンボルツリー1 イロハモミジ
庭に馴染むシンボルツリーとして、長く親しまれてきたイロハモミジ。
その魅力は和洋を問わず、どんな庭にもマッチする存在感にあります。
和風や洋風、ナチュラルな印象まで、シーンを選ばず庭木として調和します。
ただし、その柔らかな風味を引き立てるためには、植栽環境を選ぶことが重要です。
成長に十分なスペースが確保され、過度な乾燥がない場所など、慎重な植栽環境の確保をしていきましょう。
イロハモミジは日陰から日向まで広範な場所で育ちます。
玄関先が暗い場所でも、モミジであれば日陰らしい姿に変化し、独特の美しさを醸し出します。
日当たりの良い玄関周りへの植栽にも適しており、その逞しい成長力が日中の光を受けて庭を彩ります。
カエデの中でも特に小葉で数多くの葉を持つイロハモミジは、その特有の切れ込みの深さが魅力です。
樹形のバリエーションも豊富で、自然な個体差があります。
シンボルツリーとして選ぶ際は、お住まいの雰囲気に合わせて樹形を選ぶことができます。
イロハモミジはお住まいの特徴を引き立て、その魅力を倍増させることができるのです。
イロハモミジの美しい樹形を維持するには、樹高3~4m程度を見込むのが適切です。
このサイズ感を考慮すると、お住まいから数メートル離れた場所への植栽が望ましいです。
イロハモミジのシンボルツリーは、木の持つ方向性や樹勢の動きをデザインとして表現でき、建物との一体感を生み出すポイントとなっています。
また、イロハモミジは一般的な印象とは異なり、単幹樹形も扱いやすい特徴があります。
単幹樹形をシンボルツリーにすると、背後の透け感が程よく感じられ、建物を引き立てる場面や樹木を絵画風に浮かび上がらせたい場合におすすめです。
凛とした空気感はモダンな建築物とも調和し、現代的なデザインと自然な姿の融合が魅力的です。
おすすめの山採りシンボルツリー2 アオダモ
アオダモは近年、シンボルツリーとして注目を集めています。
その控えめな姿に反して、実は環境適応性が高い特長があります。
日向から半日陰まで育つことができ、そのためあらゆる場所においてシンボルツリーとして活躍できます。
シマトネリコに少し似た列状の涼やかな葉が特徴で、全体的に枝葉の数が少ないのが魅力です。
シンプルな樹形が多く、現代の植栽状況を考慮すると、境界を越えずに成長する頼り甲斐のあるシンボルツリーと言えるでしょう。
耐久性があり、虫害が発生しにくいのもポジティブな特性です。
成長が緩やかなため、狭小なスペースにも植栽が可能です。
アオダモは軽やかな樹形を持ち、山間の雰囲気を庭にもたらしてくれます。
下部の枝を早くから枯らし、背を伸ばすため、樹高3mの木でも下半分の枝が無く、幹だけが残ることがあります。
この樹形は山歩きで見られる自然な姿そのものであり、アオダモのシンボルツリーが自然に見える理由となっています。
他の木や灌木を組み合わせることで、アオダモの雰囲気を生かし、シンボルツリーのエリアを自然の風景に仕立てることができます。
アオダモが持つナチュラル感は、その幹の立ち上がり方が自然な樹形であるためと言えるでしょう。
個体差が多く、地衣類によって模様が見られる幹は、山の風景を思わせ、多くの方にとってアオダモをシンボルツリーとして選ぶ魅力となっています。
アオダモの特徴は枝葉が少なく、成長も緩やかであることを活かし、窓や外壁に寄せるシンボルツリーとしても優れています。
窓越しに眺めるシンボルツリーとして活用され、窓下の花壇にアオダモを選ぶ理由として挙げられています。
ただし、枝をカットする際は慎重に行い、樹形を計画的に整えることが重要です。
アオダモの美しい枝模様は、幹に見られる地衣類と相まって、シンボルツリーと建物の調和を生み出します。
アオダモは4月から5月にかけて小さな花を咲かせ、綿のような美しい雰囲気を醸し出します。
雑木らしい素朴な美しさを庭で楽しむことができ、花が終わると羽の付いた実を多くつけ、その姿もまたアオダモの魅力の一環です。
非常に珍しい性質を持つ雄性両全性異株性であり、雄花を咲かせる株と両性花を咲かせる株の2つが存在します。
おすすめの山採りシンボルツリー3 ヤマボウシ
ヤマボウシは山の風景をそのまま切り取ったような樹形が魅力で、飾り気のないが落ち着いた雰囲気を持つ庭木です。
雑木としての寄せ植えにも適しており、特に左右が均等に整った株立ち樹形が人気を博しています。
しかし、剪定に注意が必要で、幅を狭く詰めすぎると樹形が崩れやすいため、外壁沿いやワンポイントに配置することがおすすめです。
葉はやや大きめであり、枝が混み入ると落葉樹でありながら圧迫感を感じさせることがあります。
放っておくと広がりやすいため、風通しを確保するためにも、剪定計画をしっかりしておきましょう。
できるだけ自然な姿を保ちたい場合は、広がりを許容できる場所に植栽していくことをおすすめします。
ヤマボウシはナチュラル感を楽しむシンボルツリーとして活用されています。
左右均等の樹形が特徴のヤマボウシですが、やや傾いた樹形も魅力的です。
成長によって重心が偏ることがあるため、バランスを均等に維持したい場合は、庭の中央や十分に広い場所で植栽することが望ましいです。
シンボルツリーとして植栽する際は、自然な方向性を持ったヤマボウシを事前に選び、その方向性を植栽デザインに取り入れることがおすすめです。
ヤマボウシは5月から7月にかけて、中央の小花を僧の頭、4枚の総苞片を頭巾に見立てた「山の法師」と呼ばれています。
総苞片(そうほうへん)が花弁のようで、ハナミズキにも似ていますが、尖った先端が特徴であり、茂った葉の中に白い花を咲かせることで自然の美しさを感じさせます。
まとめ
山採りシンボルツリーは、自生した山の木を用いて庭や建物の個性を出すシンボルツリーです。
アオダモやイロハモミジなど、山の厳しい環境で育った木々は、独特の樹形とおしゃれな風景を作り出すことができます。
プライバシーを確保し、庭のない場所でも自然を楽しむことができます。
アオダモ、イロハモミジ、ヤマボウシなど、様々な種類がありますが、適切な植栽計画と手入れを行うことで、美しい庭や建物のアクセントとなるでしょう。
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